2020年3月28日(土)午前10時よりBS朝日にて、SWITCHと映像制作会社NEXUSの共同企画による、新たなドキュメンタリー番組「SWITCH TV」がスタートします。記念すべき第1回は小誌『SWITCH』『Coyote』にも度々登場しているイラストレーターで画家の黒田征太郎。
見どころ1:門司港のアトリエを訪ねる
北九州・門司にある黒田のアトリエ。ビルの大きな一室を大胆に使用したその空間には、直近の作品から約半世紀前の作品に至るまで、膨大な数の作品が保管されていた。今回の番組で黒田の旅の同伴者を務めるSWITCH編集長・新井敏記が、黒田征太郎の軌跡とも呼べる貴重な作品群から、黒田の歴史を紐解いていく。
見どころ2:カナダ・ニューファンドランド島の絶景
昨年11月刊行の『Coyote no.69」の取材で、黒田が旅したカナダニューファンドランド島。大西洋を漂う氷山、霧深い海に響く霧笛—— 。圧倒されるほどの自然に、本能で反応するかのように絵を描き続ける黒田の姿を追う。
見どころ3:ジャック・ロンドン『火を熾す』の世界
荒涼とした風景の中に灯る焚き火を前に、黒田と新井が語らう。自らの信念を貫き、無頼とも呼べる生き様を語る黒田に、新井はアメリカの作家ジャック・ロンドンの小説の世界を重ねる。ここでは2人の対談とともに、黒田が描いた絵で構成したロンドンの短篇『火を熾す』の動画作品も特別に放送。
見どころ4:チェリスト溝口肇との迫力のライブペインティング
3月某日、東京・西麻布のカフェ「RainyDay Bookstore & Cafe」で行われた、黒田征太郎とチェリスト溝口肇とのコラボレーション。今回、「SWTICH TV」の音楽を担当する溝口肇の低く美しく響くチェロの音色の中、黒田は即興でのライブペインティングへと臨む。イーゼルに設置された用紙に、次第に浮かび上がる黒田の筆跡を捉えた映像は、単なる創作の過程のみならず、自らの半生を「絵を描くこと」へと捧げた1人の画家の生き様を浮き彫りにしている。
一時間の中に散りばめられた、生きることは描くことという黒田征太郎の姿は、今という時代をどう生きるべきか、私たちへと問いかける—— 。
静かに深く心に残る、雑誌から生まれた新しいドキュメンタリー。
番組情報
2020年3月28日(土)午前10時放送
出演者:新井敏記、黒田征太郎、溝口肇
企画・文:新井敏記
ナレーション:市川実日子
音楽:溝口肇
プロデューサー:遠藤行泰
制作会社:ネクサス
プロデューサー:木村吉孝
演出:手塚旬子
関連リンク:BS朝日「SWITCH TV」詳細ページ