一人の写真家が死んだ。「時代と寝た男」と呼ばれた写真家のことを考え、私たちはあらためて写真という表現を通して同時代とは何か、写真家はどのように時を駆けていったのか、と問いかけた。今を生き、未来への予感を追いかけてシャッターを切る。同時代を生きた写真家たちの教えを刻む写真特集です。
森山大道 最新撮り下ろしフォトストーリー［逗子］
森山大道が逗子を撮る。半島の光は、写真家の堅牢な意思をそのまま海に移す。たとえば長者ヶ崎の海。光と影はなぜか虚無として風景に漂う案山子のように砂に轍を描く。写真家は果たして新宿の路上が恋しいのだろうか。日常は懐かしく新鮮なもの。森山大道2024年最新の撮り下ろしをここに展開する
DAIDO SPECTRE［幻のスライド・ポジフィルム］
1999年に開催された「daido MORIYAMA: stray dog」は森山大道が世界に発見されるきっかけとなった。当時制作されたスライド・ポジフィルムをめぐる物語（文 石井朋彦）
深瀬昌久 × 森山大道［暁の写真時代1960-1970］
1991年に行われた今や日本を代表する写真家たちの黎明期の躍動と葛藤の貴重な記録の一部をここに掲載する
荒木経惟［病室の窓］
今年1月に手術を行なった荒木は今、懸命なリハビリの日々を過ごしている。荒木は毎朝決まった時間に病室の窓から東京の光景を撮り下ろしていく
篠山紀信 幸福な無名時代
2024年1月4日、篠山紀信が逝去した。この一瞬を描いてきた写真家の肖像を描き出すため、同時代を生きてきた表現者たちの篠山紀信への追憶の声を聞く
沢渡朔／荒木経惟／立木義浩／操上和美／横尾忠則
特集 LAST WALTZ 写真の夜明け、写真の果て
1,100円（税込）
