FROM EDITORS「イサムノグチは嫌い」
この春から夏にかけて彫刻家イサムノグチの展覧会が、東京都美術館で行われた。大型の彫刻をはじめ、およそ90の作品が集まった。自然と通底する抽象のフォルム、いつか訪れたいと思っていた香川県高松市の牟礼町で晩年イサムノグチが制...
この春から夏にかけて彫刻家イサムノグチの展覧会が、東京都美術館で行われた。大型の彫刻をはじめ、およそ90の作品が集まった。自然と通底する抽象のフォルム、いつか訪れたいと思っていた香川県高松市の牟礼町で晩年イサムノグチが制...
盛岡に行った夜のこと、地元の方の案内を受けて「東家」というそば屋で夕食を取った。東家は創業明治40年、わんこそばでよく知られた店だ。盛岡も緊急事態宣言が出ていて、20時までの営業。既に19時をまわっていたのでわんこそばは...
茨城県の筑波山麓の親戚の農家では十五夜になるとおはぎを作る。 「大麦あたれ、小麦あたれ、三角はってそばあたれ」 子どもたちは棒状にした藁で地面を叩きながら、歌い、近所の家々を回る。歌は秋の豊作を祝うものだ。地面を叩くこと...
相撲をはじめて生で見たのは5歳の時、地方巡業が地元近くで行われ、相撲好きの祖母に連れられていった。お寺の石垣の上の境内に土俵が作られ、ぼくたちは下から見上げていた。 祖母のご贔屓は初代の若乃花だった。いつも相撲がはじまる...
沖縄に住む写真家垂見健吾さんが最近断捨離をはじめた。東京のデパートで開かれる沖縄物産展でブースを借りて、自分のコレクションを販売するという。電話口で少し嬉しそうに話す垂見さんが少し心配になった。1948年生まれ、まだまだ...
休みを使って押入れの整理をした。1日1箱の整理、分厚いファイルを取り出すと、1枚のハガキがこぼれ落ちた。35年前に送られてきた小松崎茂の絵画のグループ展の案内状だった。小松崎さんは空想科学や冒険物を得意とした漫画家でもあ...
今からもう40年も前の話だ。伊豆の河津に玉峰館という宿があった。今も経営母体は変わって旅館は続けているが、全く別物としてある。趣も全く変わってしまった。昔の玉峰館は個人経営で日本家屋に主の趣味であるバリの家具がほどよく調...
古今亭志ん朝と立川談志の古典落語『芝浜』を聞き比べた。 魚屋の勝は、腕はいいが無類の酒好きで仕事もさぼりがち。よって夫婦は裏長屋に住む貧乏暮らし。女房は、今日こそは天秤棒一本かついで真面目に商いをしてくれと、朝早く叩き起...