今から約30年前、極地探検家のウィル・スティーガーを筆頭に当時32歳だった日本人の舟津圭三を含めた6カ国6人の男たちが史上初の犬ぞりによる南極大陸の最長距離での横断に挑んだ。
距離にして6,040km。氷点下 50℃、秒速50mもの地吹雪が吹き荒れる酷寒の大陸を7カ月かけて踏破するという長く過酷な旅だった。
アメリカ、フランス、ソ連、中国、イギリス、日本から集った探検家、医師、科学者、マッシャー(犬ぞり使い)たち。言葉も文化も異なる6人は何のために南極へと旅立ったのか。
そして30年経った今、彼らの冒険は私たちに何を教えてくれるのか。
特集 冒険のその先へ 南極大陸横断紀行1990
1,200円+税
2020年3月15日刊行
MAIN CONTENTS
ウィル・スティーガー
私を冒険へと駆り立てるもの
写真=ただ
最初で最後の南極大陸犬ぞり横断プロジェクト
それぞれの運命の旅路
ジャン = ルイ・エチエンヌ 私はいつでもその石に触れることができる
ヴィクター・ボヤルスキー 言葉や文化が違うからこそ
チン・ダホ 雪氷圏を記録するために
ジェフ・サマーズ 英国が育んだ冒険の遺伝子
マーク・エリクソン その冒険を支えたもの
南極大陸と人類の関わりをさらに深く知るためのブックガイド
文=荻田泰永 絵=赤井稚佳
<以下、全コンテンツ一覧>
18
INTERVIEWS
ウィル・スティーガー 私を冒険へと駆り立てるもの
22
舟津圭三 いのちに生かされて
(写真=ただ)
26
最初で最後の南極大陸犬ぞり横断プロジェクト
42
それぞれの運命の旅路
ジャン = ルイ・エチエンヌ 私はいつでもその石に触れることができる
ヴィクター・ボヤルスキー 言葉や文化が違うからこそ
チン・ダホ 雪氷圏を記録するために
ジェフ・サマーズ 英国が育んだ冒険の遺伝子
マーク・エリクソン その冒険を支えたもの
56
THINK SOUTH FOR THE NEXT
南極から未来に放たれたメッセージ
58
ウィル・スティーガーの暮らし
写真と文=大竹英洋
62
book guide
南極大陸と人類の関わりをさらに深く知るためのブックガイド
文=荻田泰永 絵=赤井稚佳
66
飽くなき探究心
渡辺貴生
78
池澤夏樹
南極半島周航記
84
Thinking about the Earth
高砂淳二 石塚元太良
—————————-
9
TRAVELOGUE
ブレイディみかこ
94
THE NORTH FACE
未来に残したい風景
第10回 パレスチナ自治区・ジェニン
写真と文=阿部裕介
100
JICA
母なる木、旅をする木
エチオピアのコーヒーの森へ
写真=蓮井幹生 文=新井敏記
106
muraco
FOR THE NEW TRAVELER
Vol.2 伊豆大島、月の砂漠をゆく
写真=飯坂大 文=松本潤一郎
112
宮古島、なりやまあやぐまつりに行く
118
My choice, Our future
私たちの選択が変えていく
122
HOUDINI
Return to Nature
大地に還るスポーツウェア
124
Foxfire
True to nature
Vol.4 やまとけいこ
126
四川、百菜百味を巡る
写真=朝岡英輔
130
interview
デニス・デフィバウ
北の記憶をたどる
訊き手=若木信吾
134
最初の一歩 第 70 回
多田玲子
絵=船津真琴
140
谷川俊太郎 詩
ハダカだから
絵=下田昌克
特集 冒険のその先へ
南極大陸横断紀行1990
1,200円+税