池内博之が表現するサムソナイト・ブラックレーベルの魅力

10代の頃から国内外を旅しながら俳優、モデルとして活動してきた池内博之。様々な経験を経た今だからこそ彼が考える、“上質な仕事”、“上質な暮らし”の在り方

PHOTOGRAPHY: HAMAMURA KIYOTAKA
STYLING: MIYAJIMA TAKAHIRO
HAIR & MAKE-UP: SHINYA
SUITCASE / BAG: SAMSONITE BLACK LABEL
TEXT: ITAKO JUNICHIRO
リッチモンド2 スピナー75¥88,000/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、コート、シャツ、パンツ/すべてScye(マスターピースショールーム: 03-6407-0117
コート/Scye(マスターピースショールーム: 03-6407-0117
ブルック ブリーフケースL¥85,800/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、タートルネック/NOAH(NOAH CLUBHOUSE: 03-5413-5030)、 ネックレス/1980(1980inc: info.1980inc@gmail.com
ブルック ブリーフケースL¥85,800/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、ジャケット、タートルネック、パンツ/すべてNOAH(NOAH CLUBHOUSE: 03-5413-5030)、 ネックレス/1980(1980inc: info.1980inc@gmail.com
ブルック トートL¥80,300/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、ジャケット、ニット、パンツ/すべてNOAH(NOAH CLUBHOUSE: 03-5413-5030)、サングラス/Waiting for the sun(株式会社リーンスプリング: 03-6337-5253)、シューズ/Idris Loafor(サタデーズ ニューヨークシティ: 03-5459-5033
ブルック トートL¥80,300/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、ジャケット、パンツ/すべてNOAH(NOAH CLUBHOUSE: 03-5413-5030

INTERVIEW
池内博之|丁寧に生きること

完成がないから面白い

「たとえばプロダクトであれば素材を厳選し、細部にまでこだわって作り上げられているもの。まず連想するのはそんなイメージです」

トラベルアイテムの世界的なブランドであるサムソナイトが展開するプレミアムライン「サムソナイト・ブラックレーベル」のスーツケース「リッチモンド2」、そしてレザーのトートバッグとブリーフケース「ブルック」と共に行った撮影後、池内博之はブランドのコンセプトである“上質”という言葉に対して自身が抱いている価値観をそう教えてくれた。

「スーツケースは随所に使われているレザーやブランドロゴが刻印されたリベットなどのパーツが印象的で、イタリアやギリシャなどへ旅に行く時に持っていきたいなと思いました。レザーバッグからは職人さんが一つひとつ丁寧に作ったことが伝わってくる美しさを感じます。サイズ的にもパソコンや台本なども入れやすいので、普段使いに最適だと思います」

では、10代から俳優、モデルとして活動を始め、様々な作品に参加してきた池内が仕事において大事にしている“質”とはどのようなものなのか。

「質の高い芝居ができたかどうかは正直自分自身ではジャッジできないこと。いまだに撮影後にはあのシーンはもっとこうしたらよかったのかな、というモヤモヤが残ることもありますから。それにそもそも僕ら俳優の仕事に完成はないと思っています。より上質な芝居、上質な作品を目指し続けるしかない。明確なゴールがないことを前提にしながらも、常に大切にしているのは現場でその時その時の自分のベストを出すこと。その結果、作品を観てくれた人たちが喜んでくれたり、感動してくれたらありがたい。そう思っています」

長いキャリアを積んだ今もなおひとりの俳優として成長し、よりよい作品を作りたいと願う池内。その飽くなき探究心の裏側には、2010年代から精力的に出演しているアジア圏の映画作品の現場での経験があるのかもしれない。

「海外の俳優の方々が放つ芝居や作品に対する熱量にはとても刺激を受けましたし、監督をはじめとした多くのスタッフの方たちと一緒にひとつの作品を作り上げていく経験は貴重なものでした。日本の場合は撮影前にエンディングも決まっていて、そこに向けてどのようなシーンを撮っていくかきっちりとプランニングして撮影を進めていくことが多いのですが、海外の場合はエンディングが最初から決まっていないこともある。だから現場では監督と俳優たちがそれぞれのシーンに対してディスカッションし、臨機応変に撮影プランや演技を変えながら進めていくんです。そうするといつ自分の出番が来るかわからないので、朝からいつでもいけるように待機していなくてはいけないし、結局出番がないなんてこともしょっちゅうあります。海外作品に参加して驚いたのはそういった部分でしたが、日本とはアプローチの仕方が違うだけで、とにかく最高の作品を作り上げようという目的は一緒なんだということを強く感じました」

上質なライフスタイルの在り方

国内外の作品に精力的に出演する一方で、池内は若い頃から様々な場所を旅してきたという。

「昔から日本以外の外の世界を自分の目で見てみたいという気持ちが強かったんです。若い頃は飛行機のチケットだけを手に入れて、あとは現地で出会った人たちからどこのホテルが安いのかなんて情報を得て泊まる場所を探すような行き当たりばったりの旅が多かったです。旅の道具はもっぱらリュックでしたね。だから当時はサムソナイトのようなブランドのアイテムは憧れでした。歳を重ねてからは事前に計画を立てて旅に行くようになりました。最近はその土地の食を目的に行くことや、好きな遺跡や世界遺産を見るために行くことが多いです」

46歳となり、俳優として、ひとりの大人として成熟してきた池内に、自身が考える“上質なライフスタイル”の在り方を訊いてみた。

「最近は土と触れ合うことが好きで、小さな畑を自分で耕して野菜を育てたりしているんです。都会を離れ、デジタルな環境から解放された状態で無心で土をいじっていると余計なものがどんどん削ぎ落とされていく感覚があって。畑に種を蒔き、いろいろと世話をしながら台風などの雨を凌ぎ、ようやく収穫できた野菜を調理して美味しくいただく。その営みはとても人間的だなと思います。そんな経験を味わったからこそ、たとえば山暮らしなど敢えて不便な場所に身を置くライフスタイルへの憧れがあります。今はなんでもすぐに手に入れることができる便利な時代だけど、あらゆることに手間暇をかけて丁寧に暮らすことで得ることのできる何かがあるような気がしています。『サムソナイト・ブラックレーベル』のバッグもブランドと職人さんたちが手間暇かけて一つひとつ作っている。だからこその美しさがあるし、そうして生まれたアイテムは10年、20年と長く使いたいと思える。自分もただただ便利で手軽なだけではない、長い目で人生を見据えたライフスタイルを確立していきたいなと考えています」

リッチモンド2 スピナー55¥71,500/Samsonite BLACK LABEL(サムソナイト・ジャパン: 0800-12-36910)、コート、シャツ、パンツ/すべてScye(マスターピースショールーム: 03-6407-0117
 
池内博之 1976年生まれ。モデル活動を経て、1996年に俳優デビュー。近年ではアジア圏の映画作品にも積極的に出演している。趣味を活かしたYouTubeチャンネル「池内博之の池channel」も配信中

 
Samsonite BLACK LABEL