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柴田元幸訳『オズのオズマ』

 

作者あいさつ

 

第1章 鶏カゴの女の子

 

第2章 黄色いめんどり

 


 
 オズマの冒険の記録。カンザスのドロシー・ゲール、黄色いめんどり、かかし、ブリキの木こり、ティクトク、弱虫ライオンと腹ペコ虎、そのほか挙げきれぬほど多くの善き仲間と共にした冒険をここに忠実に記す。

 



作者あいさつ

 

 この新しい「オズ本」が生まれたのは、この前の『すばらしいオズの国』と同じく、ぼくの友だちである子どもたちのおかげです。子どもたちがステキな手紙をくれて、「ドロシーのことをもっと知りたい」とせがんだり、「弱虫のライオンはどうなったの?」「オズマはあのあとどうしたの?」(つまりオズの支配者になったあと、ということですね)と訊いてくれたりしたのです。こういうお話にしたら、とアイデアも出してくれて、「ドロシーをもう一度オズの国に行かせてください」と頼んだり「オズマとドロシーを出会わせて、一緒に楽しく過ごさせたら?」と勧めたりしてくれた人もいました。小さな友だちみんなの頼みにすべて応じることができたら、きっと何十冊も本を書くことになるでしょう。そうできたらいいな、と思います。こういうお話を読むのは楽しい、と子どもたちは言ってくれるけれど、ぼくがこれを書くのも、同じくらい楽しいのです。

 

 というわけで、この本では「ドロシーのことをもっと」書いたし、かかしやブリキの木こりなど前からの友だちのこと、弱虫ライオン、オズマなどなどみんなのことを書きました。それに加えて、新しいへんちくりんな人たちのこともたっぷり書いてあります。一人の小さな友だちが、印刷される前にこの本を読んで、「ねえミスター・ボーム、ビリーナってほんとにオズっぽいよね、それにティクトクと腹ペコ虎も」と言ってくれました。

 

 この判断が公平で正しくて、小さな人たちがこの新しい話を「ほんとにオズっぽい」と思ってくれるとしたら、ぼくとしてもこの本を書いてほんとうによかったと思います。願わくば、読者のみなさんからそういううれしいお手紙がもっと届いて、『オズのオズマ』面白かった、と言ってもらえますように。

 

L・フランク・ボーム
1907年 マカタワにて

 
 
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