■LEARN――高座に“お邪魔します”
――次は落語。池田晶紀さんによる「LEARN / 落語入門の冒険」です。新宿の末廣亭に行ったり、落語家の柳家花緑師匠にお会いしたりしました。着物も花緑師匠のものをお借りしたりして。
のん 花緑師匠がスタイリングして下さったのですが、最初に花緑師匠が選んでくださったのが紫色の着物でした。緑か紫で悩んだんですよ。それで、最初紫が可愛いなと思って着てみたら、すごく“着せられている感”があって。大御所感というか。
――大御所感(笑)。
のん 身の丈にあっていない感じというのか。さすがにこれはまだ着られないと思って、ビクビクしながら緑の着物を着ることにしました。
――高座にも上がっていましたね。
のん なんだか不思議な感じでした。普段は落語家さん達を見ている側だったので、高座に上がるなんて。どこか神聖な場所という感じだったので。「お邪魔します」というような、むず痒い感じがしました。でも、おそばの演目も再現したりできて、楽しかったです。
――カメラマンの池田さんものんさんを乗せるために、即興で落語をされていましたよね。ご本人はやるのは初めてだとおっしゃっていましたが。
のん 「背伸びたんじゃねえか?」「いや、伸びてねえだろう」「いや、絶対伸びただろう」みたいなことをペラペラ喋ってくださって。それに合わせてのんがパントマイムするみたいな感じでした。池田さんは天才なんじゃないかと思いました。なんなら池田さんがやればいいのにって(笑)。あと、池田さんは個人的にはガッツポーズがすごいツボで。
――池田さんの?
のん 「よしっ!」って。それをずっと真似していました。
――そこがツボだったんですね。
のん 会場に来ている方々は誰も見たことないから、誰にも伝わらない(笑)。
――それでは今度のトークやイベントのゲストに池田さんを呼びましょう。
のん そうですね、ぜひお話してみたいです。
■WALK――パリ前日に「メルシー」へ
――次は「WALK」。表紙も撮影いただいた川島小鳥さんによるものですね。“日曜日の冒険”というテーマを元に、日常の中のちょっとした風景を切り取るという設定です。早稲田のあたりで撮影したのですが、当日は本当に日曜日だったんですよね。
のん すごく良かったですね。散歩しながらの撮影で、すごく楽しかった。
――日曜ということもあり、歩行者天国になっている道などで撮影をしたりもしましたね。
のん 楽しかったですね。歩行者天国の場所で、ブルーシートを敷いて、子どもたちと工作をするなんてことも催されていて。
――のんさんは参加したそうでしたね。
のん 道路の上で工作なんて、面白そうだなあって思って。なんかシュールな感じで。
――フリマとかも好きなんですか。
のん フリマはあんまり行ったことはないですが、いいですね。
――あとはラーメンですね。「メルシー」で。
のん ああ、ラーメン! ちょうどパリに行く前日だったんですよ。そんなときに「メルシー」というラーメン屋さんに行くことができて。全然パリ感はなかったのですが(笑)。すごく運命的な気持ちになりました。パリでは「メルシー」って言いまくりました。
――良かったですね。小鳥さんは今回に限らず何回か撮影されていますよね。
のん そうですね。小鳥さんとの撮影は毎回楽しいです。独特の世界観に入っていくライブ感があります。パッと場所を見つけて、「その間に座ってください」って。
――その場所で、その時間にしか撮れない。
のん 本誌では猫と並んだページの写真を撮影したときですね。めっちゃ可愛いですよね、この猫。そのせいで毎回悩んじゃいました。猫みたいにいたらいいのか、落ち葉に紛れる気持ちでいたらいいのか、とか。
――撮られているときは、どうすればいいんだろう考えることは結構ありますか。
のん そうですね。上手くなりたいんですけど、毎回これでいいのかなって思うのはありますね。あと、ラーメンは本当に美味しかったです(笑)。
――それは良かったです。あのお店、本当は日曜日お休みなんですよ。それを撮影のために特別に開けてもらって。気合い入っていたみたいです。
のん 美味しかった。