料理:坂田阿希子
写真:日置武晴
第9回 揚げたてカレーパン
中にパコッと空間が生まれず、たっぷりとカレーを味わえるカレーパン……
そんな理想を求めて私が考えたのは、ひき肉と玉ねぎで作るキーマのカレーパン。
揚げたて熱々のカレーパンはそうそうお目にかかれるものではない。
カレーパンこそ手作りするべし!
RECIPE
●基本のパン生地
材料
強力粉・・・・・・・・・・・・ 250g
薄力粉・・・・・・・・・・・・ 50g
ドライイースト・・・・ 5g
ぬるま湯・・・・・・・・・・ 大さじ2
砂糖・・・・・・・・・・・・・・ 少々
塩・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1(5g)
砂糖・・・・・・・・・・・・・・ 12g(大さじ1と1/2)
オリーブオイル・・・・ 大さじ1(またはバター20g)
ぬるま湯・・・・・・・・・・ 170cc
つくり方
・・・・・・・・坂田阿希子のここがおいしいポイント
- ドライイーストと砂糖少々を小さなボウルに入れ、ぬるま湯大さじ1を入れてよく混ぜる。あたたかい場所に15分ほど置くとムクムクと膨らんでくる。
- 予備発酵すると粉に馴染みやすく、その後の発酵も早い。
- 大きなボウルに強力粉と薄力粉、砂糖、塩を入れて泡立て器でよく混ぜ、真ん中をくぼませる。
- ①とオリーブオイル、ぬるま湯を少しずつ加えながらゴムベラで混ぜ、ひとまとめになるまで混ぜる。
- 台にのせ、たたつけるようにしながらグルテンを出し、手につきにくくなってきたら、向こう側に生地をのばしてはまるめて、を繰り返しなめらかな状態になるまで5〜10分練る。その後、生地をつぶしては丸めるようにしながらしばらく練る。
- 間違えても打ち粉なんてしてはいけない! 滑ってグルテンが出なくなってしまう。
- つやが出てきたらひとまとめにして丸く形作り、ラップ、または濡れ布巾をかけて、30℃くらいのあたたかいところで1時間くらい、約2倍の大きさになるまで発酵させる。
- 指に粉をつけてフィンガーチェックをし、台に乗せてガス抜きをする。
- 10等分にして丸め、天板にならべる。霧吹きをして濡れ布巾をかけ、20分ほど置く。
●キーマカレー
材料
にんにく、しょうが・・ 1かけずつ
玉ねぎ・・・・・・・・・・・・・・・ 1個
合い挽き肉・・・・・・・・・・・ 300g
サラダ油・・・・・・・・・・・・・ 大さじ2
カレー粉・・・・・・・・・・・・・ 大さじ3
強力粉・・・・・・・・・・・・・・・ 大さじ1
トマトケチャップ・・・・・ 大さじ5
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1/2カップ
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・ ひとつまみ
パン粉、揚げ油・・・・・・・ 適量
- 玉ねぎ、にんにく、しょうがをみじん切りにする。
- 鍋にサラダ油を熱し、1を炒める。しんなりしたらひき肉を加える。色が変わったら、強力粉、カレー粉を加え、トマトケチャップ、水を加える。塩、砂糖で味を整え、5〜8分煮詰める。バッドなどに広げてさましておく。
- カレーがあたたかいとパン生地がだれてしまうので、必ずバッドに広げてしっかりと冷ましておく。
- 基本のパン生地のガスを抜いて、台に取り、楕円に伸ばす。
- 手にひらに生地をのせ、1を大さじ2〜3ずつのせ、生地のふちをしっかりと閉じる。
- 笑えるくらいの量のカレーを包むこと。弱気でやると、一口食べたらパコッと空間が生まれる現象になるので豪快にたっぷりと包みこむ。
- 刷毛で表面に水をぬり、パン粉をたっぷりとつける。そのまま5〜10分おく。
- 170℃の揚げ油で両面がきつね色になるまで3〜4分揚げる。
☞ 本文はSWITCH Vol.38 No.3でぜひご覧ください
<プロフィール>
坂田阿希子 料理家。強靭な胃袋を持つ食いしん坊一家に育ち、料理家を目指す。フランス菓子店、フランス料理店で経験を積み独立。著書に『洋食教本』(東京書籍)などがある。料理教室「studio SPOON」主宰。代官山ヒルサイドテラスに「洋食 Kuchibue」をオープン
洋食 Kuchibue
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-10 ヒルサイドテラスC棟
営業時間 12:00〜21:00
定休日 火・水
電話番号 03-5422-3028 (予約受付時間16:00〜18:00)